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話は変わるけど卒業旅行

『でな、コロッケも大事なんだけど、まずは明日。』 「コロッケ、そんなに大事?」 『めっちゃ大事!』 「で、明日?」 『そう、明日は、出発早くてもいいか?』 「もちろん!早起きは慣れてるよ!」 『じゃ、6時前に迎えに行く。』 「別に迎えに来てくれなくても、俺が行くよ。」 『いや、レンタカーしたからさ。』 「え!マジで!」 『うん。』 「やったー!ドライブだーーー!!」 『そんなに嬉しい?』 「うん!うちも俺たちが高校生くらいの時までは車あったんだけど、父さんが腰を痛めて以来、車手放しちゃったからさ。
車で出かけるって久しぶりなんだ!」 『雅紀は?免許は持ってるの?』 「一応持ってるけど、ほとんどしたことない。あ、ってことはずっと翔ちゃんに運転させることになっちゃうね。それはちょっと申し訳ないな・・・」 『そんなのは別にいいよ。俺、運転好きだし。』 「ほんと?」 『ほんとのほんと。だから6時前に迎えに行くから。そのつもりで準備しておいて。』 「りょーかいっ!」 『ふふふ。じゃ、明日な。』 「うんっ!おやすみなさい。」 『おやすみ。』 
スマホを切って。 
「よしっ!」 
俺は準備を始めた。
泊まりで旅行に行くのって、いつ以来だろう。
もしかして高校の卒業旅行?
うん、そうだ。専門学校では、授業がタイトで旅行なんて行ってるヒマなかったし、店も手伝っていたし。
俺は久しぶりの旅行と、翔ちゃんと行くということに、ちょっとドキドキしていた。   つづく 

卒業旅行の何が面白いのかやっとわかった

卒業旅行 1 私は 夢を見ながら泣いていた目覚めても、はっきりと覚えている現実の様に悲しさが残ったもし、この世界にパラレルワールドがあるのならあれは 違う道を選んだ私の姿だった夢は途中で終わっていた結末を見ないでホッとしている隣で横たわるソギの寝顔を見て 今、ソギと同じ時間を刻んでいる幸せを噛みしめた「愛しているわ、ソギ」寝顔に呟いた  夢の中の私は大学を卒業して 再び韓国に戻ってきた頃のようだったそれは釜山でのロケの帰り道だった「あの~明日は休みだし ここにソナともう一泊していってもいいかな?」「ダメです」ゴン理事が怖い顔をしてソギを睨みつけた「絶対に見つからないように気をつけるからさ~お願い、ゴン理事」「どうせダメって言っても 言う事を聞かないんだから・・・」「よく分かってらっしゃる」「田舎だからって油断しないでくださいよ」「ゴン理事、愛してるよ」ソギはゴン理事に抱きついて  私に向ってピースサインをした 束の間の幸せな時間だった人目を気にせず 買い物をしたり、花火をしてはしゃいだ勿論、変装はしていたのだが・・・世の中の目は欺けなかったパパラッチされていたのだったそこまでは現実と同じだった 数日後、事務所は熱愛報道の対応で大騒ぎになっていたソギはファン宛にメッセージを出すと言ったが 私はそれを止めた 「私は待っていられるけど、ファンは今が大事なのよ今は私を公にしてはダメよファンが離れていってしまうわソギの夢は何?アジアのプリンスになって ファンを楽しませることでしょう今は我慢よ」 会社で何度も会議を繰り返し、騒ぎが治まるまで私はソギと離れる事になったもしかしたら・・・・一度離れてしまったら もう二度とソギの元に戻れなくなるかもしれないそんな予感がした 「ねえソギ、しばらくの間、お別れになるのよ誰もソギを知らない国で 少しだけ私達の為に時間を作ってもらいましょうよ」 私の要望を聞いてくれて、会社は観光客が訪れることが少ない とある外国にソギを向わせてくれた私は日本経由で その国に向った  その国はほとんど雨が降らないはずなのに 着いたその日から雨が降っていたソギは顔を会わせても ほとんど口をきいてくれない怒っているのだ「守る」と言ったのに 私がそれを跳ね除けてしまったからだ 雨でよく見えない景色を窓越しにソギは眺めていたその窓に映るソギの横顔を私は眺めていた静かに時は流れていく 「コーヒーでも淹れようか?」ソギは返事をしなかったが それでも目の前に置かれたカップは手にしてくれた 私は薬指に嵌められた右手の指輪に目を落としたこれを貰った日は嬉しくて眠れなかった「ソナ、それはただの誕生日プレゼントだよ婚約指輪はもっとすごいのあげるから そんなんで喜ぶなよ」満足そうなソギの笑顔を思い出した 「ソギ・・・充分話し合ったでしょ私達の気持ちが変わらなければいいの今の私達に距離なんて関係無い・・・でしょ?」私はソギの背中におでこをつけ、ソギの細い身体に両手を回したソギは 私の手の甲を上からギュッと包み込んだ 「せっかく旅行に来たんだ ソナ、外に出ようか」「うん、支度してくる」「いいよ、そのままで・・・」ソギはクルリと身体を回し、真正面から私の両頬をつまんだ「可愛い過ぎると 皆が振り返るから 見られたくない 化粧するな」ソギの調子が少しだけ いつもに戻った私は傘を1本だけ持った「出かけましょうか」  つづく